hirax.net::inside out::2009年01月04日

最新記事(inside out)へ  |   年と月を指定して記事を読む(クリック!)

2008年12月 を読む << 2009年1月 を読む >> 2009年2月 を読む

2009-01-04[n年前へ]

釣り用(偏光)サングラスを美術館に持って行く!? 

 光が物体を照らすとき、その表面(空気と物体の間)で反射する光は(反射面に平行な偏光方向である)S偏光の割合がとても高い。たとえば、太陽の光が水面を斜めに照らす時、水面で反射する光のほとんどはS偏光である。だから、日に照らされて輝く海面を目の前にした時でも、偏光サングラスをかければ、海の中を泳ぎ回る魚や海草をとても綺麗に見ることができる。

 下の動画は紙面上に見える反射光を、偏光フィルタを通して眺めると、偏光フィルタの方向によっては「反射光が消えて画像が色鮮やかに見える」さまを確認してみたものだ。



 たまに、ガラスに覆われた名画を目の前にしたとき、「あぁ、偏光サングラスを持ってくれば良かった」と思うことがある。絵画を覆うガラス面に写り込んだ照明を邪魔に感じるとき、邪魔な反射光を偏光フィルタで取り除きたくなる。しかし、そう思いつつも、いつもサングラスを持参することを忘れてしまう。

 もしも、釣り用(偏光)サングラスをかけて美術館に行って、ガラスに包まれた名画を見たらどんな風に見えるだろうか。ガラス表面で反射する邪魔な光を消すことができるだろうか。あるいは、それとともに画家のマチエールも見えなくなってしまうのだろうか。