hirax.net::inside out::2009年02月10日

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2009-02-10[n年前へ]

「技術者」と「もしも」 

 「もし」と「もしも」の違いについて話題にしていると、ある(私が尊敬する)先輩技術者のひとりがこんなことをいった。

技術者は「もし」という言葉は使わないかもしれないなぁ。「もしも」という言葉は、リスクを考える状況において使うかもしれないけれど。
 なるほど、確かにそうかもしれない。「もし、○×な場合には~」というような言葉であれば、それは、「○×な場合には~」でも構わないわけである。「そのような場合」は当然考えている状況なのだから、わざわざ「もし」をつける必要がない、ということになる。

 ただし、やはり「もしも」というような状況、かなりの想定外の状況での対応は迫らざるをえないことも多い。だから、そんな時には、「もしも、○×のようなことが生じたら~」というフレーズは、技術者が使うことがある、というのだ。

 文章を書く道具は、書かれる文章の内容を変えるという。それとは逆に、何かを語る時には、その語る相手・状況といったもの次第で、その言葉を語る口癖が生まれてくるのかもしれない。