2010-11-01[n年前へ]
■あなたの「フィールド」はなんですか?
"Electric field"を、理学系の人たちは「電場」とという言葉で示し、一方、工学系の人たち「電界」という言葉を用いることが多い、といいます。指しているのは同じ"electric field"であるのに、"field"という言葉が、分野によって「場」という日本語に訳されたり、あるいは「界」という言葉になったりするのです。
以前、こんな言葉を教えて頂きました。
「野球場と野球界はまったく異なるものを意味している。さて、我々の言う"field"はどちらの意味に近いだろうか?」この一文は「電場」と「電界」という言葉から受ける違いを考えているものです。もしかしたら、言葉が違うことには「考え方/感じ方」の違いがあるかもしれませんし、あるいは、言葉の違いをきっかけに「考え方/感じ方」に何らかの影響を受けていたりすることもあるかもしれません。(たとえば、アントレプレナーを指す企業家と 起業家という言葉も、想像させるものがずいぶんと違っているように思います)
ところで、「四則演算を自由にすることができる代数的構造を備えた集合」を数学では「体」と呼びます。英語では、これも"field"です。この場合は、"Electric field"という同じものを指している例ではないですが、代数学では"field"が「体」になるというわけです。
さまざまな"field"に、いろいろな「filed に対する訳語」を入れてみると面白いかもしれません。たとえば、"Baseball field"なら、「野球界」「野球場」・・・そして「野球体」。「自分のフィールドでがんばれ」なら、「自分の"(世)界"でがんばれ」「自分の"場"でがんばれ」「自分の"体"でがんばれ」・・・といった具合です。意味が通じるものもあれば、意味がまったくかけ離れてしまうように感じるものもあることでしょう。
あなたはどんな"filed"をご存知でしょうか。あなたは、どんな"filed"が好きですか?あなたの「フィールド」はなんですか?