hirax.net::inside out::2009年04月14日

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2009-04-14[n年前へ]

「文学」や「科学」や「学問と呼ばれるもの」を楽しめること 

 「文学」や「科学」や「学問と呼ばれるもの」にはたくさんの共通点があるけれど、必ず備えている共通点の一つが「何かに役立つこと」だと思う。たとえば、「さまざまなことを予測すること(わかること)ができるために、機械を作り上げたり、未来を予測したりできること」とか「心をとても豊かに、気持ちよくしてくれること」といったものを、「文学」や「科学」や「学問と呼ばれるもの」は必ず備えている。

 言うまでもなく、(非常に限られた範囲であっても)未来を予測できる科学は多いし、その一方、小説だって、現在の科学以上に物事を精微に描き出し、そして、過去から現在、さらには未来までも解説してくれるものも多い。結局のところ、「心をとても豊かに、気持ちよくしてくれること」というのは、過去から未来・そして、その狭間にある、現在を説明・理解させてくれるものであることも多いと思う。

歴史は繰り返す。方則は不変である。それゆえに過去の記録はまた将来の予言となる。

寺田寅彦

 もしかしたら、それとは逆に、その過去から未来への鎖から放ってくれるような楽しさを持つ「科学」「文学」なども多いかもしれない。SF小説などは、その一つかもしれない。いずれにせよ、「文学」や「科学」や「学問と呼ばれるもの」を題材に、一人ででも、あるいは、時には他の誰かと共にでも、楽しめることができればとても幸せだと思う。