2009-08-01[n年前へ]
■「ケインズの不確実な未来」と「PID制御」
「現代思想2009年5月号 特集=ケインズ 不確実性の経済学 」を、しばらく前に居酒屋で眺めた。結局、その後、自分で買って、じっくり読んでいる。選挙のマニフェスト(のようなもの)と比べながら読んでみたり、歴史年表を見て歴史背景を確認しながら読み進めてみたりしている。
この本を読む時、制御工学のPID制御をふと連想することがある。「"現在"の姿に応じた(比例した)"P=Proportional"と、過去の履歴を積分した"I=Integral"と、その瞬間の変化(動き・移り変わり)を強調した微分の"D=Differential"を、テキトーに混ぜ合わせたものを基準にして動く制御機構」と、人々が日々考え動くさまを重ね合わせてみたくる。
人はやりなおしのきかない過去と、不確実な未来の前で、経済行為の決断をするのである。
「ケインズの思想」 伊東光晴