2009-12-22[n年前へ]
■「メディア異人列伝」というエッセイ集
噂の真相に12年にわたり、連載されていた、「メディア異人列伝」が好きだった。単なるインタビューというのではなく、永江朗が綴る地の文中に「インタビューイ」の言葉が挿入される。何だか、永江朗という擦り硝子越しにインタビューイが描かれているような、そんな連載だったように思う。
その単行本「メディア異人列伝 」を読んだ。すると、やはり、描かれているのは確かにインタビューイだが、それを描き出す永江朗の視点の印象の方が遥かに強く残った。つまり、これは、素の「伝記」というよりは、永江朗が書くインタビューイを見ながら書いたデッサン、というか、まるでエッセイ集のように思えた。
そして、だからこそ、400頁を超える本だが、一気に読みふけってしまった。こういう本は、ぜひ文庫本にして欲しい。そして、本屋の棚の中にいつでもあると良いな、と思う。