hirax.net::inside out::2010年08月09日

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2010-08-09[n年前へ]

テクノロジーとラブレター 

 もう10年以上、LaTexを使っていません。20年近く前は、何を書くにもLaTeXを使っていたような気がします。どんな文章も、MIFES風のキーコンビネーションにカスタマイズしたVZ EditorとLaTeXで書いていました。論文を書くときも、予算申請書を書くときも、あるいは、ラブレターを書くときだって、タイプしたテキストをTeXでコンパイルし、その結果をプリンターから出力して、そして、切手を貼った封筒に入れて郵便ポストに投函したのです。

 ラブレターというものは、まだこの世に存在しているのでしょうか?想いを伝えるだけなら、直接声で伝えるのがほとんどで、文字で伝えるというようなことはもうないのでしょうか。
 それとも、文字で伝えることはあるけれど、それはPCで読み書きする電子メールであったり、あるいは、ケータイの画面に浮かぶ言葉だったりするものでしょうか。…最近の恋文事情は全然わかりませんが、LaTeXでスタイルファイルを書いて、テキストを書き、ラブレターをコンパイルして…なんていう面倒なことをしている人は、もうほとんどいないような気がします。

 技術進化は、生活のディテールを大きく変化させます。テクノロジー変化にともない、生活のディテールが変化していくことは確かでしょう。けれど、その基本的な部分を俯瞰して眺めてみれば、意外なほどに変化していなかったりするかもしれません。

 かつてLaTeXのスタイルファイル作成方法やコマンドの書き方をまとめた資料をFTPサーバからダウンロードして真似して使っていた記憶があります。今の時代なら、ケータイ・メールに関して、似たようなことがされていたりするのでしょうか。