hirax.net::inside out::2011年04月26日

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2011-04-26[n年前へ]

バス停ミステリーツアー「国道駅前バス停」編 

 「高周波前」という理系心をくすぐる、けれど奇妙奇天烈な名前のバス停を目にしてから、変な名を持つ色々なバス停を眺めたくなりました。そんなわけで、先日眺めに行ったバス停は「国道駅前」という名を持つバス停です。もう少し正確に書けば、「市営バス停・国道駅前」という名前で、一体「市」なのか「国」なのか、バスなの(普通の)車両なのか列車なのか、道なのか駅なのか…その辺りを実に煙に巻く不思議な名前を持つバス停なのです。

 「国道」は車(やバイク)が走るわけですから、車の一種に分類されるバスが止まる「バス停」が国道沿いにある、というところまではわかります。…けれど、「駅」という名前は列車が止まる場所に付けられるような気もしますから、「国道駅前」という名前を持つバス停を目の前に眺めると、…とても不思議な心地になります。

 このバス停は、「国道駅前」という名を持つ「鶴見臨港鉄道の駅」前にあることから名付けられています。…それでは、なぜ鉄道の駅に「国道」という名前が付けられているかと言えば、それは「國道一号」沿い」にその鉄道駅があったから、ということになります。

 奇妙な名前を持つ「バス停の名前」は奇妙な鉄道駅名に由来して、そしてその奇妙な鉄道駅名は、江戸の日本橋から京都の三条大橋に繋がる東海道を受け継ぐ「國道一号」に由来する、というわけです。そう聞くと、なるほどと思えます。

 …どんなに不思議に思えても歴史をたどれば大概のものが「自然」に思えてくるものです。世の中には、「不自然なもの」はあまりないのです。どんなに奇妙に感じられたとしても、その成り立ちを追いかけてみれば、意外に自然に思えてきたりする…のかもしれません。

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