hirax.net::inside out::2004年03月23日

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2004-03-23[n年前へ]

文体でトリビュート 

 なんだか気づくと、どこぞの文体にはまってしまっていたらしい。これではまるでブランド商品のバッタもん。他人の文体で「自分と他人はどう違う?」じゃぁ、本末転倒七転八倒でしかないだろう。が、そんな文体模倣でトリビュートをした人は他にもたくさんいるようで、眺めてみるといろんなバッタカネゴンが闊歩していて、これはなかなか面白い。あっちで、こっちで、あっあの人も。

「男」と「女」 

 「ポジティブな自分」と「ネガティブな自分」から、「ノーマ・ジーンとマリリン」を読んでみた。

ポジティブな自分を否定するネガティブな自分は必ずいるように、そして自分の本当に願う幸せはこれじゃない、と言い続ける自分がいるように、彼女の心の葛藤はとどまることがない。薬と酒に頼るマリリンは”結婚”にゴールを見出そうとするが、それも夢と現実のギャップ、男と女の違いに阻まれて妥協点を取ることも出来ない。
 「夢」と「現実」の違い、を新明解で調べてみれば、「夢」が「睡眠中に生活経験のごとく生起して目覚めると同時にはかなく消える、一種の幻覚」で「現在当面していて、それを無視することができない事柄」となるらしい。なるほど、目を開けると同時にはかなく消えてしまうのが「夢」で、目を開けても消えずに目の前に居座り続けるのが「現実」というわけか【目をつぶりたいおれカネゴン】。

 「夢」と「現実」の違いはなんだかわかるような気がするが【何をわかったカネゴン】、「男」と「女」の違い、というのはいったいどんなものなのだろう?新明解に聞いてみる前に、もう少し自分で考えてみることにしてみよう【自習でなにをおれカネゴン】。

 文中で目をとめたのが、こんなフレーズ。
マリリンを一言で表現するのは難しいといったのは、3番目の夫アーサー・ミラー
つまりは、カントやヴィトゲンシュタインでなくとも誰しも「語り得ぬもの」で世の中は満ち溢れていると思うのだろう。そして、「三番目」というくらい世の中には”結婚”も満ち溢れているらしい。一体、ギネス記録は何回なのだろうか。

 結婚のギネス記録はどうでも良いが、アーサー・ミラーが「マリリンはマリリンだ」と言いたくとも、「マリリンはマリリン」なのかはたまた「マリリンはノーマ」なのか、そんな言葉の迷路に迷い込んでしまったりもするわけで、「語りえぬもの」ばかりの世の中というものもそれはそれで良いかも知れぬ。さすれば、何も語らずに黙っていたとしてもも、「沈黙は金」と誤解されつつあるがままに許されたりするのかもしれない【黙ってられずにおれカネゴン】。

ピンホール80 ひまわり/オリーブ 

 一昨日発売のちょっとカラフルなバージョンのポラロイドフィルム使用のピンホールカメラ。ひまわり色のピンホールカメラを使って、十秒くらいの露光時間で世界を眺めてみるのも面白いかも。