2013-12-01[n年前へ]
■2035年9月2日に「日本列島を横断していく月の影」
今この瞬間から20年以上も先の未来、2035年9月2日の10時前後に、北関東の能登半島から鹿島灘を横断するように皆既日食が日本列島を横断していきます。時速数千キロメートルの速さで、太陽の光を地表面から遮る月影が地表を高速に移動していきます。そんな2035年9月2日に「日本列島を横断していく月の影」をMitaka(国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト)で眺めてみました。
月影は、地表上を西から東へと時速数千キロメートルの速さで動いていきます。太陽の姿を全て隠すわずか直径200kmほどのピンポイントの本影領域と、それより遙かに大きく(地表に)拡がる半影領域が、太陽に照らされた地球表面を走り去っていきます(橙色の線で広く描かれた領域が半影で、限りなく狭く塗り潰されているのが本影領域です)。こんな映像を眺めると、皆既日食を見ることができる時間や場所が、本当に狭く限られているのだということに気づかされます。
ずっと先の未来に起きる「月影の日本縦断飛行」を眺めることは難しいかもしれません。けれど、もしも可能なら、こんな限られた時間や場所に佇み・景色を眺めてみたいような気がします。もしも、そんな時空間を共有することができたなら…とても幸せかもしれませんね。