2010-07-17[n年前へ]
■「距離」と「遠近感」が生み出す、楽しき「大きさの誤謬」
近づこうとしないとわからない「大きさ」や「距離」があります。巨大な大仏の足元で、そんなことを思いました。そんなことを考えているうちに、いつの間にかうたた寝してしまいました。起きると、すでに空は夕焼けで赤く染まっていて、大仏はその夕暮れの中でそびえていたのです。
その大仏を見ながら、「距離」が離れているから「大きさ」がわからないからこそ面白いこともあるかもしれない…と寝ぼけ頭で思いました。そういうわけで、こんな写真を撮ってみました。「とても小さな大仏さまの掌に、指先で触れてみた」という写真です。薄暮の空の中に佇(たたず)む”小さな”大仏さまに、人差し指で触れてみたのです。
遠近感の錯覚をケータイの画面中に眺めながら、「距離」が離れていて「大きさ」がわからないからこそ面白いこともあるかもしれない、なんてことを昼寝後の頭の中で考えました。大仏の大きな掌の下で、そんな錯覚があるからこそ近づこうとする努力ができるのではないかと、そんな妄想をしたのです。